LESSON 03 ① 戦略・企画フェーズ 基本コンテンツ 読了目安 10分

ペルソナ設定、3C分析

「誰に向けた動画か」が曖昧なままだと、タイトルもサムネも構成も全部ぼやけます。ここでは3C分析でチャンネルの立ち位置を整理し、ペルソナを1人に絞り込むまでを行います。このレッスンで決めた内容は、以降すべてのレッスンの判断基準になります。

🎯 このレッスンを終えたときの状態

01

YouTube版 3C分析:チャンネルの立ち位置を1枚にする

マーケティングの3C分析を、YouTube運用の判断に使える形に落とし込みます。難しく考える必要はありません。次の3つの問いに、それぞれ3行ずつ答えるだけです。

視点答える問い動画づくりでの使い道
Company
(自社)
自社にしか出せない情報・実績・人は何か?
社内に蓄積されている「答えられること」は?
他社が真似できない中身の源泉。動画の説得力になる
Customer
(顧客)
見込み客はどんな場面で困り、何を検索するか?
購入前に必ず抱く不安は何か?
企画テーマとタイトルの言葉づかいの元になる
Competitor
(競合)
同じ視聴者に、誰が何を発信しているか?
まだ語られていないことは何か?
差別化の方向とポジションの決定に使う

この3つが重なる場所、すなわち「自社が語れて、顧客が知りたくて、競合が語っていないこと」が、チャンネルの主戦場です。ここが決まれば、企画は自動的に出てくるようになります。

自社が語れる × 顧客が知りたい × 競合が語っていない = このチャンネルが存在する理由

02

ペルソナは「属性」ではなく「場面」で決める

よくあるペルソナ設定の失敗は、年齢・性別・年収といった属性だけを並べて終わることです。属性だけでは動画は作れません。必要なのは「その人がどんな場面で、何を思って検索するのか」です。

たとえば同じ「40代男性・経営者」でも、〈創業して間もなく資金繰りが不安な場面〉と〈事業承継を考え始めた場面〉では、刺さる動画がまったく異なります。ペルソナは場面まで含めて1つに決めてください。

  1. 1

    実在する顧客を1人思い浮かべる

    架空の人物を作るより、実際に契約した顧客・問い合わせをくれた人を1人選ぶほうが精度が上がります。営業担当や現場スタッフに聞くのが最短です。

  2. 2

    その人が困っていた「場面」を書く

    いつ・どこで・何をしていて・何に詰まったか。時間帯や状況まで書けると、動画の冒頭がそのまま作れます。

  3. 3

    その場面で頭に浮かぶ言葉を書き出す

    本人が使う言葉をそのまま書きます。ここで出てきた言葉が、そのままタイトルとサムネの文言になります。

  4. 4

    知った後にどうなってほしいかを書く

    動画を見終わったときの状態(安心した/比較軸が分かった/問い合わせたくなった)を決めます。これが動画のゴールです。

  5. 5

    その人に見せて違和感がないかで判断する

    以降、企画で迷ったら常に「この人はこの動画をクリックするか?」で判断してください。判断が驚くほど速くなります。

03

企業チャンネルの目的指標を先に決める

再生数はあくまで途中経過です。企業チャンネルでは、何が起きたら成功なのかを先に決めておかないと、途中で判断がぶれます。次の中から主目的を1つ、補助目的を1つ選んでください。

問い合わせ・見込み客獲得

概要欄やコメント経由の反応、指名検索の増加を追います。再生数が少なくても、成約に繋がれば成功です。

採用・応募数の増加

社内の様子や働く人を見せる動画が効きます。応募時のアンケートに「YouTube」の項目を作ると計測できます。

信頼補強(提案の後押し)

商談前後に見てもらう前提の動画。再生数より「営業が使えるか」が評価軸になります。

認知拡大・指名検索の増加

広く届ける設計。Google/YouTubeでの社名・サービス名の検索数の推移で測ります。

計測の仕込みは今のうちに

問い合わせフォームに「どこで知りましたか」の選択肢を追加する、概要欄リンクに計測用パラメータを付ける、といった準備は動画を出す前にやっておくと、3ヶ月後の判断材料が段違いになります。

04

ペルソナシート(記入テンプレート)

📋 ペルソナシート

【このチャンネルが届ける相手】
■ 基本
・名前(仮):
・年齢/職業/立場:
・実在モデル(誰か):

■ 場面(最重要)
・いつ、どこで、何をしているときに困るか:
・そのとき何を検索するか(本人の言葉のまま):
・すでに試して、うまくいかなかったこと:
・誰にも聞けずにいること:

■ 感情
・不安に思っていること:
・本当は避けたいこと:
・こうなれたら理想だと思っていること:

■ 動画を見終わったあとの状態(ゴール)
・分かること:
・感じること:
・とってほしい行動:

■ この人が絶対に見ない動画(除外条件)
・

このシートは、台本作成(LESSON 09)とサムネイル作成(LESSON 14)で毎回参照します。1枚だけ印刷して、企画会議のたびに机に出しておくのが最も効果的な使い方です。

⚡

ここだけ押さえれば伸びやすくなる

  • 1 ペルソナは属性ではなく「場面」で決める。場面が具体的なほど、冒頭とタイトルが自動的に決まる。
  • 2 「自社が語れる × 顧客が知りたい × 競合が語っていない」の重なりが主戦場。ここ以外の企画は基本やらない。
  • 3 視聴者本人が使う言葉をそのまま集める。社内用語に翻訳した瞬間、検索にも心にも引っかからなくなる。
  • 4 目的指標(問い合わせ/採用/信頼補強/認知)を先に1つ決める。再生数だけを追うと方向を見失う。
  • 5 計測の仕込み(アンケート項目・リンク設定)は動画公開前に済ませておく。後からは取り返せない。
⚠️

よくある失敗と回避法

✕ ペルソナを複数人設定する

対象が増えるほどメッセージは薄まります。まず1人に絞り、その人向けの動画で数字が出てから広げてください。

✕ 社内の言いたいことから企画する

「伝えたいこと」ではなく「知りたいこと」から始めます。伝えたいことは、知りたいことの中に混ぜ込みます。

✕ 属性だけ決めて場面を書かない

「30代女性」だけでは動画は1本も作れません。場面・検索語・感情まで書いて初めて使えるペルソナになります。

✕ 目的指標を決めずに走り出す

3ヶ月後に「伸びたのか?」を判断できなくなります。最初に1つ決めておけば、途中の意思決定が全部速くなります。

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実行チェックリスト

※ チェック状態はこの端末に保存されます

  • 3Cを各3行ずつ書き出した
  • 実在する顧客を1人選び、ペルソナシートを埋めた
  • 視聴者本人が使う言葉を10個以上集めた
  • 目的指標を1つ決め、社内で共有した
  • 計測の仕込み(アンケート項目など)を依頼した